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行き交う車のけたたましい爆音で少し頭が痛い。
激しい排気ガスが目の前を霞ませている。まるで道路に上から蓋をしたかのような
BTSの線路のせいだ。

その日、筆者は
BTSサーラーデーン駅直下のシーロム通りを歩いていた。目指すは2ヶ月前にオープンしたマッサージ店である。
夕方の人ごみの中、見落としそうな小さなソイ2
/1を入ったところにその店がある。ドアを開けると白を基調に統一された清潔感溢れる店内が疲れ果てた筆者を迎えてくれた。「都会のオアシスのような場所にしたかったんです。」と流暢な日本語で語るのは、笑顔で出迎えてくれた店長の○○○さんだ。今思い返してみるとこの時から「癒し」は始まっていたのだ。今回は久しぶりにフットマッサージにトライすることにした。

お相手をお願いしたのはウワンさん。コーンケン出身の40歳だ。丁寧に筆者の足を洗うウワンさん。なんとウワンさんこの時点で筆者の足を「揉んでいる」ではないか!アルコールで丁寧に両足を拭いた後マッサージはスタートした。ソフトに足の甲全てを包み込んで膝下までを何度も上下させるスライドで、筆者の体から力が抜けて行く。突然「睡眠不足でしょう?目からくる頭痛もあるね」というウワンさんのお言葉。深夜までコンピューターの前に座る悪い生活習慣をまるで見抜いているかのようだ。「ここね、ここ」と土踏まずの筋を力を込めてスライドしてくるウワンさん。かなり痛い。しかし、それと同時になんともいえない気持ちよさが体を包んでくれるのがたまらない。いわゆる正しいマッサージでのみ得られる「痛・気持ち良さ」だ。驚いたことにウワンさんはこの部位を起用に左右斜めと上からの3方向から順にスライドさせ攻めてくる。彼女独特のまるで足の裏を指でえぐる様なこの3種一組のスライドは、正に「揉み解す」という表現がピタリとはまる見事なお手前だ。

足の甲も指の骨と骨の間に彼女は起用に指を入れ3種のスライドで攻めた後、必ず両手で包み込むようにして足先全体をスライドさせる。そのたびに、筆者の体は、心地の良い痛みを感じ、首、肩、そして背中と、順にうっ血していた血流が開放されホカホカと温まって行った。「実家がね。農家だったもんで幼い頃から両親の体を揉んで育ってきたんですよ。」というウワンさん。さすがにその迷いの無い手付きは熟練者の何者でもない。揉まれる度に体のどこかが和らいで行くものだから、彼女の押す部分に血流ダムの開放スイッチでも埋め込まれているかのような錯覚に陥ってしまう程だ。さらに、直前のスライドが現在のマッサージ部位に上手く響きあって次第に大きな相乗効果をもたらすような綿密なマッサージの組み立ても出来ている。

「揉む場所の順序や強さは人によって全く違うんですよ。子供の頃学んだんです。お父さんとお母さんでは全く違う揉みかたをしてましたしね」。勿論、ウワンさんは公共衛生省でトレーニングを積んでいるが、それ以上に幼少からのマッサージ経験がものをいっているのは言うまでもない。表通りを行きかう車の音もここまでは届かない。

白く落ち着いた店内、何もかもが都会の中では手に入れ難いものだ。こんな場所がこんな所にあるなんて・・・・。筆者はすでにどうしようもなく重たくなったまぶたに抵抗しながらウワンさんの癒しに身を任せていた。



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